活動名 勉強会「非破壊検査の原理等」 実施日 令和7年(2025年)2月20日(木)13:30~15:00 講 師 北坂 純一
非破壊検査株式会社 技術本部 安全工学研究所 副所長場 所 非破壊検査株式会社ビル
大阪市中央区久宝寺町2-3-6参加者 9名 主 催 計装士会 報告者 近畿地区幹事 大久保 精之
- はじめに
令和6年度近畿地区の活動として、2月20日に上記勉強会を開催しましたので、以下に概要を報告いたします。
- 非破壊検査概論について
(1)非破壊検査とは
非破壊検査とは”物を壊すことなく”その欠陥や劣化の状況を調べ出す検査技術のことをいいます。原子力発電所からビル、鉄道、橋、地中埋設物にいたる社会資本すべてが対象です。超音波や放射線、レーダーなど最新の装置と技術を駆使し、予防保全、有効活用へ役立てられます。
非破壊検査には多くの資格が必要で、同社では社員数600名に対して有資格延べ人数が8200名と1名あたりに10種類以上の有資格者となっている。また、検査対象物が現地現物であり検査機器によっては重いものもある。高所作業や体力を必要とする検査があるとのことでした。
(2)非破壊検査の分類
(3)検査の原理と特徴の例
①磁気探査試験
強磁性体を磁化した場合に、表層部に磁束を妨げる欠陥が存在するとき、外部空間に漏れ磁束を生ずる。この漏洩磁束によって吸着された磁粉模様から表層部の欠陥を検出する方法である。
特徴としては
- 磁石に吸引される強磁性材料にだけ適用できる。
- 表面および表面直下の欠陥を検出できる。
- すべての方向の欠陥を検出するためには、少なくとも2方向の磁化操作が必要となる。
- 欠陥深さはわからない。
②浸透探傷試験
表面に開口している欠陥を、容易に目視できるようにするために、毛管現象及び知覚現象を利用し、より拡大した像にして指示模様を知覚する方法である。
特徴としては
- 多孔質でなければ、金属でも非金属でも適用できる。
- 内部が空洞で表面が開口している欠陥が検出できる。
- 一回の操作であらゆる方向の欠陥を検出できる。
- 指示模様から欠陥の幅、深さをもとめることは出来ない。
その他の詳細や検査方法は同社のホームページを参照してください。 https://www.hihakaikensa.co.jp/map.html


【執筆者】
大久保 精之
住友電設株式会社
技術本部 技術部 技術課 主席
