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活動報告(関東・甲信越)

富士重工業㈱ 矢島工場・スバルビジターセンター

活動名富士重工業㈱ 矢島工場・スバルビジターセンター
実施日平成25年(2013年)11月19日(火) 10:00~17:00
場所富士重工業㈱ 矢島工場・スバルビジターセンター
  群馬県太田市庄屋町1-1
参加者52名(うち計装士会20名)
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者企画・研修委員 水島 龍一郎
1.はじめに

 今回の見学会は計装士会の主催、(一社)日本計装工業会の共催により、富士重工業(株)矢島工場・スバルビジターセンターの見学会を実施しました。参加者は52名、うち計装士会からは幹事を含めて20名が参加しました。
 朝から天候にも恵まれ、盛況に開催することができました。当日は朝10時に池袋駅へ集合し、首都高→東北道を経由し、富士重工業(株)矢島工場とスバルビジターセンターを見学し、帰りも、東北道→首都高を走行し池袋駅で解散としました。

2.富士重工業(株)矢島工場・スバルビジターセンター

 富士重工業(株)は、創立 1953年(昭和28年)7月15日(創業:1917年(大正6年5月))です。前身である中島飛行機から受け継がれてきた航空機設計思想の基に築かれています。矢島工場は、昭和44年2月に開所され、敷地面積約550,000㎡(東京ドームの約12倍)で、社員とその他合わせて3,943人が働いてます。生産台数は422,561台/年の能力があります。
 工場の稼働時間は、1直6:30~16:45と、2直16:45~2:30となっており2交代制です。
 富士重工業(株)では、自動車の他、航空機や発電機なども生産していますが、矢島工場では、そのうちのレガシー、フォレスター、エクシーガ、インプレッサ及びバンパーを生産しています。
 またコージェネレーションシステムも導入されており、工場で使われる電力の10,200kwを自社でCO2の削減にも取り組んでいます。

 工場での見学は、ビジターセンターで工場の概要説明ビデオと簡単な工場説明を受け、①プレス工程②ボディ溶接組立工程③ペイント工程④トリム工程(エンジンの搭載、内装部品の取付等)⑤完成検査工程(走行性能、ブレーキ、ライト、ハンドル、塗装等の検査)⑥出荷がありますが、そのうち①プレス工程②ボディ溶接組立工程④トリム工程⑤完成検査工程を見学させて頂きました。

 ビジターセンターでは、エントランスホールにある水平対向式4気筒エンジンのパワートレインモデル展示物などを、展示ホールでは、スバル360から最新の東京モーターショーまでの数々の展示車が展示されています。2階ではリサイクル活動が分かるリサイクルラボ、安全の取り組みが分かるテクノラボ、歴史が分かるFHIギャラリーがありました。

 工場では1ラインで3種類の車種が一緒に流れていますが、それぞれ部品が分かる様に明示されており、間違えることなく組立が出来るようになっています。
 プレス工程では、プレス後の破砕屑を下部に落として集め、再度固めて利用できるように
 なっています。ボディ溶接組立工程では、機械と人間とで作業内容が決められており、機械はスポット溶接、アーク溶接は全て自動で出来るようになっています。人間はその後の細かい傷や溶接個所の確認後、手でやすりなどを掛けていました。
 塗装工程は、埃などを嫌うので見学できませんでしたが、トリム工程でも同時に違う車種が1ラインに流れており、ボンネットやドアの裏などに張られた指示書で部材を間違えないようになっています。また、無人の台車などで、エンジンや必要な部品も運ばれています。
 人間が運転するフォークリフトは、利用した部材のコンテナBOXなどの回収をしていました。
 どの工程でも、シーケンス制御のような手順が決められており、機械と人間とが効率良く作業したり、た機械だけの工程でもそれぞれの車種や部品での切り替えるように操作卓(操作盤)も見受けられました。

 完成検査工程では、ライト、ウィンカーのチェック、ハンドルの確認、防水性能の確認、時速120km走行相当での確認、その後下部からの確認、傷やへこみなどの確認など何種類もの確認が次々と手順通り行われていました。
 完成検査を終了しても、走行テストもしてから出荷されるとのことでした。
   注:パワーユニットの加工・組立は、近くにある大泉工場で行われている。

水平対向エンジン展示品 (ビジターセンターエントランス)

太陽光発電状況パネル

矢島工場のリサイクルパネル

FHI ギャラリーの展示品一部

3.おわりに

 富士重工業(株)矢島工場スバルビジターセンター様の見学会を通してですが、常に地球環境を意識し、VOC排出量低減活動や、地球温暖化防止に向けて、色々な活動をしていること、事故を減らすための色々な技術(ボディー構造、アイサイトなど)をいろいろと認識できました。
 最後になりますが、今回の見学会の実施に際し、親切・丁寧にご対応をいただいた富士重工業株式会社関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。

以 上

集合写真