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活動報告(関東・甲信越)

① 川崎火力発電所 ② NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎

活動名① 川崎火力発電所
② NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎
実施日平成31年(2019年)2月6日(水) 9:00~17:00
場所① 川崎火力発電所
  神奈川県川崎市川崎区千鳥町5-1
② NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎
  神奈川県川崎市宮前区南平台1-1
参加者26名(うち計装士会17名)
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者企画・研修委員 橋本明洋
1.はじめに

 今回は「川崎火力発電所」および「NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎」の見学会を実施しました。参加者は総勢26名、うち計装士会からは17名が参加しました。
 当日は川崎駅を定刻にバスで出発し、最初の見学先である川崎火力発電所に向かいました。道中は渋滞に巻き込まれる事もなくスムースに移動できたため、予定より早く目的地に到着してしまいました。
 川崎火力発電所では、世界最大級のMACC及びMACCⅡ発電システムを2班に別れ見学を行いました。
 川崎火力発電所の見学終了後、羽田空港第2ターミナルで昼休憩を挟み、NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎にて、東名高速及び第2東名高速の道路管制を行っている指令所を2班に別れ見学を行いました。
 見学後は、武蔵溝の口駅、川崎駅と別れ解散となりました。
 当日は小雨が降るなかの見学会となりましたが、事故や遅延もなく全工程を完了し、無事に見学会を実施する事ができました。
 また、アンケートの評価もよく、参加者にも満足いただけたと思います。

2.川崎火力発電所見学

 (1)施設概要
    川崎火力発電所は、280,000m2の敷地面積内に50MW級の火力発電システムが4基、71MW級の発電システムが2基の計6基の火力発電システムが設置されており、その運転・管理を行われています。
   設置されている火力発電システム(MACC及びMACCⅡ)は、世界最高水準の高効率を誇るガスタービンが使用
   されています。

集合写真 (川崎火力発電所)

 (2)ガイド付き見学ツアー
    施設概要の紹介・説明後、移動経路の都合により2班に別れ施設内の見学を行いました。

  ○ 発電設備
    最新鋭の発電システムであるMACCⅡでは、熱効率を上げるため燃焼ガス温度を1,600℃(MACCでは1,500℃)で運転されている。1,600℃という高温では金属が溶融する温度になるため、ガスタービンのフィンに は金属ではなく、セラミックが用いられている。また、セラミックのフィン周囲に空気の断熱層を形成するための吹き出し口を設け保護も行われており高温の燃焼ガス温度でも運転できるように対応がとられています。
    また、ガスタービンには法定点検が義務付けられており、点検中はその系統が発電できなくなる。川崎火力発電所では、そのダウンタイムを短くするため、予備のタービンが用意されており、メンテナンスのタイミングでタービンをローテーションされているとの事です。
    通常タービンはケーシングされているため、実物を見ることができないのですが、この見学会のときは交換されたタービンのメンテナンスが行われており、タービンの実物を見ることができました。
    川崎火力発電所では発電だけでなく、コンビナート地区へ蒸気による熱融通が行われています。これまでコンビナート地区の各社がボイラで蒸気を作成し原料の加工等に使用されていたのを、川崎火力発電所から供給される蒸気に置き換えることで、2018年度の1年間で約28,000kl(原油換算)の燃料と、約63,000tの二酸化炭素排出量の削減を達成されたとのことです。

見学風景 (ガスタービン及び発電機)
見学風景 (排熱回収ボイラ)
質疑風景
3.NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎

 (1)施設概要
    コミュニケーション・プラザ川崎は、NEXCO中日本の川崎管制センターに併設された企業PR施設で、NEXCO中日本の活動内容の紹介と川崎管制センターの見学が可能です。
    川崎管制センターでは、東名高速道路および第2東名高速道路の道路管制業務が行われています。

集合写真(NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎)

 (2)ガイド付き見学ツアー
    こちらでも2班に別れ、管制センターと高速道路の建設・管理業務の紹介施設の見学を行いました。

  ○ 管制センター
    東京都と愛知県を結ぶ東名高速及び第2東名高速の管制が行われています。
    管制センターでは、1km毎に設置された監視カメラからの情報や高速道路に埋め込まれたループコイルの情報により、「時間あたりの交通量」、「渋滞情報」、「事故や高速道路上の落下物等の異常情報」等が管制センター前面のパネルに表示されます。その情報を元にオペレーターが現地へ人を派遣や、高速道路上の電光掲示板への情報発信等がなされています。さらに、ラジオ用の中継ブースもあり、そこからの管制用のパネルを確認し、最新情報の発信もされています。また、管制センターには警察官の方も待機されており、事故などに備えておられました。
    たまたま見学中に高速道路上で実際に事故が起こり、オペレーターの方がその対応をとられる状況も見学することができました。

見学風景(管制センター)

管制センター

おわりに

 今回は、インフラに関わる施設等の監視・制御・運用を行っておられるところを選定し、見学会を企画しました。私自身も今回の見学会に参加したことで、気付きや新たな知見を得ることができ、有意義な見学会となりました。参加いただいた方々も、何か得ることがあったのであれば幸いです。
 最後に今回の見学会にご協力いただきました東京電力フュエル&パワー(現 株式会社JERA)及び、NEXCO中日本の関係者の皆様に感謝とお礼を申し上げます。

以 上