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活動報告(関東・甲信越)

産業サイバーセキュリティセンター見学会

活動名見学会
実施日令和4年(2022年)12月6日(火) 10:00~11:30
場所東京都秋葉原
参加者15名
主催計装士会
報告者企画・研修委員 稲生 充

1.はじめに

今回は、IPA独立行政法人 情報処理機構 殿 の施設にて、サイバーセキュリティ演習施設の見学会を参加者15名にて開催しました。施設管理、電力、車載制御などの演習用模擬プラントが用意されており、サイバー攻撃を受けた際にどの様な事象が起きるのか、またどの様な対策をしなければならないのか講師の方より説明を頂きました。

見学地が秋葉原という事も有り集団での移動を必要とせず、またマスクの着用、手のアルコール消毒の徹底を図ったうえでの短時間での開催という事で、感染リスクを極力抑えた見学会を実施する事が出来ました。

2.IPA独立行政法人情報処理推進機構 殿 概要
 (IPA:Information-technology Promotion Agency,Japan)

   設立:2004年1月5日

  (前身の「認可法人情報処理振興事業協会」の設立は1970年10月1日) 

2.IPA 殿 理念:

絶え間なく進化するIT社会の潮流や技術動向を広い視野で捉え、社会課題の解決や産業の発展につながる指針を示していくとともに、情報セキュリティ対策の強化や、優れたIT人を育成するための活動に取り組み、安全で利便性の高い“頼れるIT社会”の実現に貢献する事。

3.見学会内容

1)人材育成事業について

社会インフラ・産業基盤における各企業のIT技術者を対象として、産業界のサイバーセキュリティ戦略をリードしていく人材の育成に取り組んでいる旨、説明いただきました。

1年間にわたる講習の中で、IPA殿の施設内に設けられている各業界の制御計装システムを想定した模擬プラントを活用し、実践的なサイバー攻撃対策の演習などで現場のリスクへの理解を深めつつ、制御システム(OT)と情報システム(IT)の総合的な技術スキルの習得を目指しているとの事でした。

2)模擬プラントにおけるサイバー攻撃を想定した演習のデモンストレーション

熱資源再利用設備やビル管理システムなどの社会インフラ、産業基盤に関係する制御計装システムを模擬したプラントを用いて、サイバー攻撃を想定した演習のデモンストレーションを実演いただきました。

熱資源再利用設備では、遠隔操作によるタービンのトリップ、制御盤の誤動作、またビル管理システムにおいては、遠隔操作による停電・監視カメラの映像すり替え等がデモンストレーションできる設備が整っており、講習者に対して、制御計装システムのセキュリティレベルのリスク分析と、対策立案を養う為に活用している旨、説明いただきました。 

4.おわりに

ITの利便性が私たちの暮らしや豊かさをもたらす一方で、サイバー攻撃やコンピュータウイルス、不正アクセス等の脅威が存在し、より一層の情報セキュリティ対策が社会的な課題となっている事を鑑み、今回はIPA独立行政法人 情報処理機構 殿での見学会を企画しました。

我々、計装士会会員の各企業においては、制御計装システムの情報セキュリティ対策は避けられない事項であり、非常に有意義な見学会となりました。ご参加いただいた皆様にも、何か得ることがあったのであれば幸甚です。

最後に今回の見学会にご協力いただきましたIPA独立行政法人 情報処理機構 殿の関係者皆様に厚く御礼申し上げます。

集合写真