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活動報告(九州・沖縄)

『計装士のためのビジネス&パブリックポリシー』

活動名『計装士のためのビジネス&パブリックポリシー』

講師
アズビル㈱ ビルシステムカンパニー マーケティング本部
部長 福田 一成 講師
実施日平成26年(2014年)11月18日(火)14:00~17:00
場所㈱九電工 福岡支店 1F 多目的ホール
参加者26名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者九州・沖縄地区担当幹事 久保 一昭
はじめに

 九州・沖縄地区では平成26年度の活動として、11月18日(火)に上記内容にて勉強会を開催致しました。 以下に概要の報告を致します。

福田講師 講演風景
講演内容

 テーマ 『計装士のためのビジネス&パブリックポリシー』

  1.パブリックポリシーとは
    ● 戦後の経済政策俯瞰
    ● エネルギー政策の返遷と計装のビジネス
    ● 環境政策と計装のかかわり
      ・経済政策の返遷 高度成長期(1954年~1973年)
      ・経済政策の返遷 安定成長期(1974年~1991年)
      ・経済政策の返遷 バブル崩壊後の経済(1991年以降の経済について)
      ・コージェネ等常用発電機の自立運転の課題(ジェネマスターによる制御例の紹介)

  2.震災後のパブリックポリシー~省エネ・低炭素化・節電・事業継続政策と計装技術
      ・省エネ・環境パブリックポリシーの返遷と計装技術(BEMS・BASの返遷)
      ・震災後の節電がBEMSアグリゲーター政策を後押し
      ・BASによる停電発生時対応方法(復電制御・自家発負荷配分制御など)
      ・電力負荷パターンによる効果的な節電対策(ムダをなくす節電と、ピークをシフトする、さらにピークにがんばる節電の組み合わせで効率的な節電対応が出来る。
       →クラウドサービスでの電力負荷パターンサービスが有効)

  3.これからの政策~省インフラとは→動き始めた省インフラ政策
      ・モノのサービスの市場が縮小するシナリオを想定しておくことが重要
       (国内空洞化→2020年は縮小する現実に沿った対応のはじまり)
      ・さらに迫る朽ちるインフラ問題(危機に対し一部の行政では「省インフラ」が始まっている。
      ・行政は減少する予算で増大する更新需要をまかなうジレンマに陥っている
       (更新に際し機能維持を最優先にし、ストックを大幅に減らし維持費を削減する工夫が必要)
      ・省インフラの手法:3階層マネジメント(施設を維持するのではなく、機能を維持する考え方、公と民の連携が必須)
       ① 1層→全域→広域化
       ② 2層→地域→多機能化→不動産有効活用
       ③ 3層→地区→ソフト化
      ・インフラ長寿命化計画(地方公共団体への展開→省インフラへの誘導)
      ・省インフラの基本手順
       ① インフラの 洗い出し
       ② 広域化、多機能化、ソフト化等対策検討
       ③ 上記を踏まえての長期更新維持計画の策定(指針では10年以上となったが、理想は30年)
      ・省インフラ時代に必要とされる計装技術
       ① 多機能化・分散処理
       ② 分散処理・バーチャル化
       ③ ランニングコストの低減
         *BASは施設の多機能化・分散処理を支援する
      ・遠隔計装技術は施設管理のバーチャル化を支援する
       (広域ビル管理ネットワークサービス→アズビル㈱製品)

  4.次世代計装技術の展望
      ・BAS(BEMS)の進化型としてCEMSクラスター型エネルギーマネジメントシステム
      ・スマートグリッドにおけるBASの役割
      ・EV充(放)電システム管理方法によるビル側対応
        *EVテレマティクスデータの活用事例紹介
      ・今後ニーズが高まる計装サービス
        *Web型建物設備管理支援システム(遠隔センターやアプリケーションなどの投資が不要)
        *エネルギー・室内環境データの管理サービス(インターネット環境とパソコンがあれば、新たな設備投資や専門のエンジニア無しですぐ始められる)
        *BIM(Building Information Modeling)への対応

受講風景
所 感

  今回の勉強会では、時代の流れを背景に分かりやすくパブリックポリシーについて説明していただき、とても理解しやすかったと思います。また、省エネをベースとする計装サービスが計装におけるビジネスチャンスになりうるなど、興味深く拝聴しました。
  ご多忙中にもかかわらず、講師をお引き受けいただきました福田講師に厚くお礼申し上げるとともに、今後とも益々のご活躍をお祈り申し上げます。

以 上