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活動報告(中国)

中国電力株式会社 柳井発電所

活動名中国電力株式会社 柳井発電所
実施日平成26年(2014年)12月9日(火) 13:30~15:00
場所中国電力株式会社 柳井発電所
  山口県山口市柳井1758-8
参加者16名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中国地区幹事  遠部 日出夫
1.はじめに

 今年度は山口県柳井市の中国電力(株)柳井発電所を訪問しました。
 柳井発電所は出力140万kWの液化天然ガス(LNG)を燃料とする火力発電所で昭和62年3月に着工され、平成4年12月に1号系列、平成8年1月に2号系列の運用を開始し、中国地方最大の発電所となっています。
この発電設備で使用する燃料は、液化天然ガスで有害な一酸化炭素が含まれていない、クリーンなガスを使用しています。

2.施設概要

   敷地面積:約50万㎡
   発電出力:140万kW(70万kW×2系列)
   使用燃料:液化天然ガス(LNG)海上輸送(オーストラリア・カタール・オマーン) 
   (送電線)
   220kV×2回線(東山口変電所へ)
   110kV×2回線(柳井変電所、光変電所、田布施変電所へ)
   (環境条件)
   窒素酸化物‥‥‥‥‥1号系列 80N㎥/h以下
                  2号系列 80N㎥/h以下
   騒音‥‥‥‥‥‥‥‥敷地境界線55.65dB以下
   振動‥‥‥‥‥‥‥‥敷地境界線55dB以下
   取放水口海水温度差 7℃以下

3.見学内容

 まず、発電所ふれあいホール会議室で設備概要と発電の流れについてのビデオを見せていただき、全体の流れについて説明を受けた後、発電機室に移動し、一直線に連なるコンバインド型タービン・発電機室でガスタービンと蒸気タービンが効率良く発電機を回す、コンバインドサイクル方式の仕組みを理解することができました。
 次は中央制御室で、大小のディスプレイやTVモニタ及びコントロールパネルを見学し、少人数のオペレータで効率良く操作、監視されている様子が分かりました。
 最後に燃料LNGについて説明を受け、LNGは天然ガスからイオウ分などの不純物を取り除き、-162℃に冷却して液化したもので、このLNG冷却・液化することにより、体積を1/600にすることができ効率的に大量の天然ガスをLNG船で運搬できる仕組みを知ることができました。
その後、バスで施設外周を回り、6基のLNGタンクとLNG揚液桟橋のパイプライン及び高さ200mの煙突等を見学し、そのスケールに圧倒されました。

タービン発電機室
中央監視制御盤
3.おわりに

 心配していた天気も、好天で寒さも余りなく無事見学会を終了することができました。
 近年は原子力発電所の規制もあり、本施設はさらに重要度を増す火力発電所となっています。
 なかでも環境対策については、LNGタンク廻りの防液堤と水幕設備、また中央制御室には総合防災盤が有り、各種異常感知器・地震計測装置・高発泡設備・桟橋水噴射装置・構内各所に監視カメラを備え、万一の際の対策が整っていました。
施設全体がクリーンで、CO2排出量の削減や地域の活性化に貢献するという構想に大きく感銘しました。
  当日、分かり易く説明をしていただきました中国電力の皆様に感謝申し上げます。

以 上

発電所前にて