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活動報告(中部・北陸)

みなとアクルスエネルギーセンター

活動名みなとアクルスエネルギーセンター 
実施日令和元年(2019年)12月10日(火) 14:00~16:00
場所みなとアクルスエネルギーセンター 
  愛知県名古屋市港区港明 2-2-2
参加者29名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 小池 敏明
概 要

 先進のスマートエネルギーシステムの見学
   ●ガスコージェネレーション、太陽光発電、NAS電池など環境に配慮した電力供給システム
   ●排熱回収型冷温水機、バイナリー発電機、運河水利用ヒートポンプなど熱利用の高度化
   ●電気・熱・情報のネットワークCEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム)によるエネルギーマネジメント

エネル―センター内ロビ―
1.はじめに

 令和元年度の中部・北陸地区計装士会見学会は、名古屋市南部の港区に位置し、未来のまちスマートタウンを目指す「みなとアクルス」のエネルギー供給施設である「みなとアクルスエネルギーセンター」を見学しました。
  12月に入り寒さが厳しくなりつつあるなか好天に恵まれ風も無く穏やかな1日でした。年末も近づき慌ただしいなか多数の皆様にご参加いただき感謝いたします。

2.見学報告

(1)概要説明について
  「みなとアクルス」のスマートタウン実現に向けた開発背景、開発コンセプト、開発概要などを説明していただきました。また、まちの特徴として、「みなとアクルス」の語源にもなっている、AQUA(運河・自然に親しみ、こころ潤うまち)、LINK(人と人、人と地域をつなぐ笑顔咲くまち)、SMART(スマートエネルギーを実現し、進化するまち)について説明をしていただきました。

概要説明

(2)施設見学について
  スマートエネルギーシステムを構成しているガスコージェネレーション、バイナリー発電機、蒸気吸収式冷凍機、運河水利用ヒートポンプ、ガス焚きジェネリンク、NAS電池など省エネルギーを実現する熱源設備を見学することができました。
  また、屋上からは緑の多い自然豊かな都市空間や地域との共生を実現している事が実感できる既存エリアの風景を見ることができました。
   環境に優しい省エネルギーを実現するモデル地区というだけでなく災害時における地域へのエネルギー供給体制や地震・津波対策など地域との連携を実現している点が特に印象に残りました。

施設内見学

3.アンケートについて

 参加者の皆様に回答いただいたアンケートの結果については、概ね、「面白かった」「理解できた」「役に立ちそう」との高評価を多くいただきました。また、ほとんどの方からこのような施設見学会にまた参加したいとの回答をいただきました。意見としては、今回のように名古屋周辺だと参加しやすいとの意見をいただきました。

集合写真
4.おわりに

 当日の案内や説明をしていただきました、東邦ガス株式会社様、並びに今回の見学会にご協力いただいた関係各位に感謝し御礼を申し上げます。

以 上

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「在室者の気持ちに寄り添う新しい空調計装の世界」

活動名「在室者の気持ちに寄り添う新しい空調計装の世界」

講師
アズビル株式会社ビルシステムカンパニー
  マーケティング本部
  シニアアドバイザー 福田 一成 様
実施日令和元年(2019年)8月1日(木)13:30~17:00
場所ウインクあいち
名古屋市中村区名駅4-4-38
参加者32名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
1.講演内容について

  ・新しい空調計装のためのBEMS要素技術
  ・パーソナル温冷感情報による空調制御
  ・個人が選択する温冷空間
  ・さらに気遣いあふれるおもてなし制御
   ~設備の制約を制御でカバーする工夫~
  ・IoT時代への対応/実証事例の紹介

2.アンケートについて

  参加者の方々に実施しましたアンケートの集約は、下記の通りです。
  1. 勉強会について  ・・・・・ 4(/5) 17(名)/32(参加者数)
  2. 内容の理解について  ・・・ 4    23/32
  3. 内容は役に立つ   ・・・・・ 4    15/32
  4. 講演時間について ・・・・ 良い   30/32
  5. この勉強会について ・・・ 次回も参加したい 27/32

講演会風景
講演会風景
3.所 感

  以下が参加者の関心のあった主なワードです。
  ・温冷感制御、リクエスト制御(冷温感申告空調)
  ・省インフラ
  ・冷暖フリーVAV制御の実証実験
  ・おもてなし制御
  ・コ・ワーキングオフィスなど人が好みの温冷空間を選ぶ
   ITを活用したコ・ワーキングオフィスの形態は、温冷感制御による快適なオフィス空間を選択できる自由度が、またその温冷感をカード(個人)にて申告された情報、環境および時間帯を判別・設定することにより、快適性をいかに個人が感じ、過剰設定を抑えことにより省エネにもなるとのことでした。
   またおもてなし制御に繋がるVAV制御の実証実験も参考になり、「在室者の気持ちに寄り添う新しい空調計装の世界」を感じる講義でありました。
   最後になりましたが、お忙しい中、講義をして頂きました福田一成様には、今後の更なるご活躍を祈念し、改めまして御礼を申し上げます。有難う御座いました。

以 上

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活動報告(中部・北陸)

① 北陸電機製造株式会社 ② 発紘電機株式会社

活動名① 北陸電機製造株式会社 
② 発紘電機株式会社
実施日平成30年(2018年)10月5日(金) 9:00~17:00
場所① 北陸電機製造株式会社 
  富山県滑川市法花寺233
② 発紘電機株式会社
  石川県白山市上柏野町238
参加者14名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 柏原 達司
1.はじめに

 平成30年度「中部・北陸地区」の活動として10月5日に上記2施設を見学いたしました。
 今回は、今までの中部地区(名古屋)を中心とした「中部・北陸地区」としての活動から、初めての北陸地区における活動であり、募集の段階より無事に実施出来るのか等のかなりの不安要素をもってのスタートでありました。
 「中部・北陸地区」とはいっても、現在の北陸地区(富山)へは北陸新幹線が開通しており、名古屋から特急(在来線特急)を利用した場合には3時間30分(一部新幹線利用にて3時間、但し2回乗換)かかりますが、東京からは新幹線直行便を利用した場合は最短2時間30分程で行くことが出来ます。正に現在の北陸地区は関東圏と言われる所以であります。
  そのような状況で、前述しましたように今まで「中部・北陸地区」とは名ばかりで、中部地区での開催ばかりの状況を打破すべく、今回の北陸地区での実施を計画した次第です。

2.見学報告

 (1) 北陸電機株式会社
      本社工場見学

   パンフレットに「立山連峰を仰ぐ、ほたるいかのふるさと富山県滑川市が北陸電機製造株式会社の事業拠点です」とありました。
   すばらしい自然環境の中に拠点を構える「変圧器」、「モールド及びIHインバータ関連機器」等の製造会社です。

 1)施設概要
   営業品目
   ・中小型変圧器   ・モールド機器   ・取引計器用変圧変流器(MOF)
   ・大型変圧器     ・配電盤   ・障害波防止用機器   ・環境関連事業
   ・IHインバータ関連機器

 2)見学内容
   会社沿革、北陸電力株式会社や富士電機株式会社等の主要取引先等の概要の説明後、中小型変圧器、柱上変圧器製造工程、大型変圧器製造工程等を2班に分かれて見学しました。

 (2) 発紘電機株式会社
      本社工場見学

   世界初のプログラマブル表示器
   MONITOUCHを開発したとの説明には驚かされました。
   世界各国にも出荷し、またプリント基板から自社製造し常に下位互換を維持しつつ新しい製品を開発する会社です。

 1)施設概要
   ・HMI(MONITOUCH)製品設計
   ・製造
   ・FA(機械)設計・組立
   ・プリント基板製造

 2)見学内容
   プリント基板製造エリア/HMI製品製造エリア/制御盤組立てエリア

 3)講演
   インバータによるファン・ポンプの省エネ手法

3.アンケートについて

 今回の見学会についてアンケートをとりました。概ね「面白かった」、「理解出来た」、「見学会の内容は仕事に役立ちそう」との集約が出来ました。時間についても「ちょうど良い」、また今後についても「また参加したい」との結果が出ました。
 アンケートに合わせ、(一社)日本計装工業会にて主催、計装士会共催にて次年度実施に向け計画が進められています「黒部第四ダム見学会」について皆さんの意見を聞くことも出来ました。

   ・黒部ダム見学は、非常に楽しみにしています。
   ・黒四ダムの件、興味はあるので、時間が合えば参加したい。
   ・黒四ダム見学会、特別に設定されたルートと聞いて大変興味があります。
   以上のように、地理的な状況における集合場所、また実施時間等の問題もありますが半数を超える方々の実施に期待を込めた意見でした。

4.おわりに

 見学会を終え、帰途の特急電車の中では地区幹事同士、楽しい一時を過ごすことが出来ました。しかし、大変なのはこれからです。今回の見学会を、より充実し定期に実施出来るよう、今後どのように計画していくのか大きな懸案事項です。一層の計装士会の活性化に向け更なる努力が必要との思いであります。
 最後になりますが、お世話になりました「北陸電機製造株式会社」、「発紘電機株式会社」の皆さん、準備等にご尽力いただきました「富士電機テクニカ株式会社」様、有難うございました。
 見学会に参加いただきました「アズビル(株)ビルシステムカンパニー」、「三機工業(株)」、「ジョンソンコントロールズ(株)」、「ダイダン(株)」、「太平電業(株)」、「高砂熱学工業(株)」、「(株)中部プラントサービス」の皆さん、並びに各社の担当としてご尽力いただきました皆様には、お世話になりました。また北陸地区に出先をお持ちの関東地区在京各社の計装士会窓口の皆様有難うございました。
 これからの計装士会のより一層の発展に向け、各社更に力を合わせ取り組んで生きたいとの願いを込め、今回の見学会の纏めとする次第です。有難うございました。

以 上

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活動報告(中部・北陸)

「振動と計測(計装)機器」

活動名「振動と計測(計装)機器」

講師
三興コントロール株式会社
  計測制御サービス事業部 校正技術部
  部長 田村 純 様
実施日平成30年(2018年)7月30日(月)13:30~17:00
場所ウインクあいち
名古屋市中村区名駅4-4-38   
参加者22名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
講演内容

  1.振動とは
  2.振動センサ
  3.振動の計測と校正
  4.可搬型低周波振動計校正装置
  5.3.11と加振試験

アンケート結果

 多くの受講者が、勉強会について「面白かった」、また内容の理解度については「理解出来た」との回答をしています。また公演時間については、「ちょうど良い」、勉強会については「また参加したい」との回答が殆どでした。
  今回の勉強会で興味のあったことにつきましては、あまり関わりの多くない「振動」について、意識喚起になったとの意見がありました。特に加振試験について、PPTではなく動画にて解説していただいた部分についての感想が多く有りました。

田村 講師
勉強会の様子
所 感

 今回は、「計測」の中でも比較的に馴染みの薄い「振動」という分野でありましたが、「振動」と「音」、特に「騒音」との身近な関わりから解説に入り、参加者は皆熱心に聴講していました。
 皆を飽きさせない田村講師の解説によるところも大きいと思われます。馴染みの薄い計器とはいえ振動センサの種類の多さには驚かされました。また構造、及び原理について解説していただき知識の補足に繋がったと思います。
  トレーサビリティをいかに担保するのか、また振動加速度、及び計器の校正について、更に3.11の地震を考慮した計装機器の加振試験については、計装計器にそこまでの性能が要求されるのかと、認識を新たにしたところです。大変に貴重な講義でありました。
  補足的に解説していただきました「単位」につきまして、100年以上にわたり使われてきた「国際キログラム原器」による「キログラム」の定義をはじめ、「アンペア」、「ケルビン」、そして「モル」について物理定数を用いて再定義される国際単位系(SI)の改定についても、身近な内容であり反応が大きかったように思われます。
 最後になりましたが、お忙しい中、講義をして頂きました田村純様には、今後の更なるご活躍を祈念し、改めまして御礼を申し上げます。有難う御座いました。 

以 上

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富士電機株式会社 鈴鹿工場

活動名富士電機株式会社 鈴鹿工場
実施日平成30年(2018年)2月5日(月) 10:30~17:00
場所富士電機株式会社 鈴鹿工場
  三重県鈴鹿市南玉垣町5520
参加者24名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 渡辺 淳司
概 要

    (1) インバータによるファン・ポンプの省エネ手法
       富士電機(株)ドライブ事業部 伊藤主任
    (2) 省配線遮断器のご紹介  
       富士電機機器制御(株)事業企画本部 船橋担当課長
    (3)工場見学(ショウルーム、インバータ工場)
       ホームページ:http://www.fujielectric.co.jp/

1.はじめに

 平成29年度の中部・北陸地区計装士会見学会は、製品開発・生産技術開発の中核であるグローバルマザー工場として「ものつくり」をリードされている「富士電機(株)鈴鹿工場」を見学しました。
 開催日の前週より一段と寒さが厳しくなり、鈴鹿山脈の主峰御在所山に近い見学地のため降雪の心配がありましたが、皆様の暖かいご支援の賜物からか、晴天に恵まれました。
 見学地へは名古屋駅西口よりバスに乗り、名古屋高速、東名阪自動車道と乗り継ぎ、御在所サービスエリアへ休憩・昼食のため立ち寄り、往き帰りとも交通渋滞・トラブル等もなく順調に移動することができました。

2.見学報告

 (1)「鈴鹿工場」について
    鈴鹿工場は敷地面積約30万㎡、社員・協力会社含め1400名を有する工場であり、今年度は創業50周年を迎えるとともに、インバータ、回転機(モータ)、コンポーネントを手掛け海外生産拠点と連携し、国内外の安定供給を実現されています。
    さらに、「ものつくり」力の維持・強化に向け、継続的な人材育成にも取り組まれています。

(2)「講演」について

インバータとは、周波数を変化させてモータの回転速度を制御(可変)する装置であり、消費電力を抑えることにより省エネにつながります。
    講演では現場に合わせた最新技術を導入した様々な事例が紹介され、大きな効果が得られていました。
    また、主配線遮断器の紹介では多くのお客様からの要望に応えるべく、配線工数削減、品質・安全向上のスプリング端子製品および省スペース化、メンテナンス性向上の母線プラグイン機器の紹介がされ省工数化が実現できていました。

パワエレテクニカルセンター

(3)「工場見学」について     

   インバータ工場見学では、生産ラインでのプリント基板ハンダ付け、インバータ組立、および検査と内容も丁寧に説明していただき理解しやすかったです。
    多くの見学者からは生産ラインの効率を上げる工夫についての質問が多く、人員配置、技能者スキルマップの掲示、目標台数・実績のモニターへ表示と大変興味を持たれたように感じられました。

富士電機株式会社 鈴鹿工場 カタログより
3.おわりに

 当日の案内や講演をしていただきました、富士電機株式会社 鈴鹿工場始め、今回の見学会にご協力いただいた関係各位に感謝し御礼を申し上げます。

以 上

富士電機株式会社 鈴鹿工場 パワエレテクニカルセンターにて
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「計測・校正における不確かさの使い方」

活動名「計測・校正における不確かさの使い方」
講師
三興コントロール株式会社
  計測制御サービス事業部 校正技術部
  部長 田村 純 様
実施日平成29年(2017年)7月31日(月)13:30~17:00
場所ウインクあいち
名古屋市中村区名駅4-4-38
参加者19名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
講演内容について

  ・計 測
  ・精 度
  ・校 正
  ・不確かさ
  ・試験・検査
  ・ISO9001-2015

アンケート結果

  「内容の理解」については、今までの漠然とした考え方を根底から変えてしまうと言っても良いような内容ですので、直ぐには理解出来ない部分があったようです。しかし、参加者の業務との関連性についてみますと「概ね役に立つ」、「役に立つ」との回答が多くあり、今回の勉強会についての全体評価は「とても面白かった」との回答が一番多くありました。

講演会風景
講演会風景
所 感

  今回の勉強会は、「計装」の基本ともいえる内容の講義でした。
  システムを「計画」、「工事」、「維持管理(運用)」に分けるとすれば、特に長期にわたる「維持管理(運用)」では大事な部分であり、計器の「精度」、「校正」、及び信頼性を数値化した「不確かさ」については大変に貴重な講義でした。
   日本工業規格(JIS)制度から日本産業規格(JIS)へ。また、「工業標準化法」も「産業標準化法」とし、2018年に改正が予定されています。
   SIの基本単位についても物理法則を用いて定義する方法がとられている現在、質量については「国際キログラム原器」が未だ基準になっている現状から、国際基準が2018年に変更が予定されていることも「制度」、「計測」について改めて意識することが出来ました。
   3時間以上に渡る講義でしたが、皆、聴講を楽しんでいるように見えました。また今回は、非常に面白かったという意見もありました。
   最後になりましたが、お忙しい中、講義をして頂きました田村純様には、今後の更なるご活躍を祈念し、改めまして御礼を申し上げます。有難う御座いました。

以 上

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「知の拠点あいち」

活動名「知の拠点あいち」
実施日平成29年(2017年)2月13日(月) 14:00~15:50
場所「知の拠点あいち」
  愛知県豊田市八草町秋合1267-1
参加者23名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 加藤 順一
1.はじめに

 平成28年度の中部・北陸地区計装士会見学会では、「知の拠点あいち」を見学しました。
 連日平年を下回る気温が続く中、寒さにも関わらず全員が時間前に集合され、10分前倒しの開催となりました。
 今回の見学は、シンクロトロン光装置を見るのが目玉でした。一般的には2階フロアから窓越しに見下ろし説明を受けるだけなのですが、日程を非利用日に当たる月曜日に設定することにより、装置の間近まで行き説明を受けることが出来ました。もちろんこの企画は、施設を 管理されておられる(公財)科学技術交流財団様の多大なるご厚意により実現できました。
 この、知の拠点あいちは名古屋市の郊外の瀬戸市と豊田市の境界線上に位置しているめずらしい立地です。2005年に開催された愛知万博の駐車場を利用した為と云うことでした。
 この施設は、最先端の研究開発環境を備え、付加価値の高いモノづくり技術を支援している研究開発拠点です。

2.見学内容

 (1)「知の拠点あいち」の全体の説明:
   会議室にて、「知の拠点あいち」を構成している「あいち産業科学技術総合センター」と「あいちシンクロトロン光センター」に関して説明を受けました。
   この施設の特徴は、全国の同様な施設に比べ民間の利用が多く大学や公的機関の利用を上回っており60%を占めることです。このことは、企業が新たな製品を創造するのに有益な支援ではと感じました。愛知のモノづくり文化にもつながっていきます。
  「あいち産業科学技術総合センター」は、愛知県の施設で、あいち産業科学技術総合センターが運営しています。ここは、県内にある各技術センターの本部としての位置づけです。
   この施設の機能は、技術支援業務として技術相談・技術指導、共同研究、受託研究等及び、試験・分析測定業務として依頼試験等を行っています。
   「あいちシンクロトロン光センター」は、ナノレベルの先端計測分析施設で、シンクロトロン光というビームを照射することにより、化学状態や構造を測定します。短時間、非破壊、実使用環境下で、極微量の試料でも測定できるそうです。
   同様な施設でよく知られているのは、兵庫県にある「Spring-8」です。「あいちシンクロトロン光センター」は、それより小規模な為あまり知られていません。(公財)科学技術交流財団の施設です。

 (2)シンクロトロン光設備の見学:
   シンクロトロン光とは、光速で直進する電子が電磁石で進行方向を変えられたとき発生する電磁波です。この電磁波は、曲がらず直進する非常に明るい光です。
   まず、一般の見学と同様に2階フロアから窓越しに説明を受けました。その後実験ホール内へ入り装置毎の説明を受けました。
   シンクロトロン光は、コンクリートの壁の中で電子が放射され、加速するリングと蓄積するリングを経て、電磁石により発生します。コンクリートの壁の中は放射線が発生しています。
   発生したシンクロトロン光は、ビームラインと呼ばれるコンクリートから突き出した枝を進み、分析資料へ照射されます。ビームラインは10本近くあり、各ビームラインは用途が違います。
   それぞれの分析に関して、装置の前まで近づき説明をしてもらえました。
   説明していただいたのは、シンクロトロン光産業利用コーディネータである工学博士の方で、非常に恐縮しました。

3.おわりに

 当日の案内や説明ばかりでなく、見学の企画も無理を聞いていただきました(公財)科学技術交流財団の方々に感謝申し上げます。

以 上

科学技術展示コーナー前で見学参加者集合写真
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第1部「建築物省エネ法の概要について」 第2部「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」

活動名第1部「建築物省エネ法の概要について」
第2部「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」

講師
第1部 国土交通省 住宅局 住宅生産課 建築環境企画室
           係長 岩田 朋大 様
第2部 名古屋市 住宅都市局リニア関連都心開発部
           リニア関連・名駅周辺開発推進課
           主査 加藤 慶一郎 様
実施日平成28年(2016年)7月1日(金)14:00~16:30
場所ウインクあいち
名古屋市中村区名駅4-4-38
参加者60名 (計装士会15名)
主催(一社)日本計装工業会
協賛計装士会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
講演内容について

 第1部 「建築物省エネ法の概要について」
   住宅・建築物の省エネルギー性能向上を図る必要性
   住宅・建築分野に係る省エネ対策の経緯
   省エネ基準義務化等今後の取組方向

 第2部 「リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想」
   名古屋駅の変遷
   リニア中央新幹線計画
   名古屋駅周辺のまちづくり

アンケート結果

  今回のアンケートにつきまして、記事については「まあまあ面白かった」、理解度は「まあまあ理解できた」、仕事との関連については「どちらかといえば役に立つ」との意見が多くあり、大変に好評でした。 第1部につきましては、「建築物省エネ法」の概略が理解できた。
  第2部につきましては、この先10年程に迫りましたリニア中央新幹線開通に向け、計画、および名古屋駅周辺のまちづくりに興味が高かったと思われます。

第1部 講演会風景
第2部 講演会風景
所 感

  平成22年、および平成26年に「改正省エネ法」が施行となり、今般、「建築物省エネ法」が施行されました。エネルギー自給率の低い我が国には皆が関心を持ち取り組まなければならない大変に重要な問題であり、とても今回の講演時間内で解説するは短すぎる状況でしたが、パワーポイントを使ったとても内容の濃い講義に皆さん食い入るように見、聞き入っていました。
  第2部のリニア中央新幹線に関しましては、中部圏の皆さんにはとても関心の高い事業であり、実際に現在開通に向け進んでいる状況の中、ともすると新幹線のルートばかりが報道に取り上げられていますが、地元の名古屋駅周辺のまちづくりがどのように考え、進められ ているのか、短い時間ではありましたが名古屋駅周辺の開発に直接携わってみえる講師のよどみの無い解説に納得させられました。
  今回は「建築物省エネ法」、「名古屋駅周辺まちづくり」と、違った局面での講演のように見えますが、新しいまちづくりには新しいアイデアを盛り込んだ建築物が計画されます。
  その建築物の省エネが多方面で関係していると考えますと、今回の講演会が大変に有意義なものであったと思われます。
  お忙しい中、講師を引き受けていただきました国土交通省 住宅局 住宅生産課岩田 明大様、また、名古屋市住宅局 リニア関連都心開発部 リニア関連・名駅周辺開発推進課 加藤 慶一郎様には、今後も健康に留意しつつ更にご活躍されますことを願い、改めまして御礼を申し上げます。ありがとうございました。

以 上

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愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設

活動名愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設
実施日平成28年(2016年)2月4日(木) 14:00~16:00
場所愛知県衣浦東部浄化センター及び下水汚泥燃料化施設
  愛知県碧南市港南町2-8-15
参加者28名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区担当幹事 寶満 栄樹
1.はじめに

 平成27年度の計装士会中部・北陸地区施設見学会は、愛知県衣浦東部浄化センターおよび浄化センター内に併設された下水汚泥燃料化施設を見学しました。

        【温室効果ガス削減による 掲載地球温暖化防止に貢献】

 これは愛知県衣浦東部浄化センターのスローガンですが、今回見学した施設の大きな役割を物語っており、有意義な見学会となりました。

2.概 要

  1) 施設の概略説明
  2) 施設見学(衣浦東部浄化センター監視室および現地施設)
  3) 施設見学(下水汚泥燃料化施設)
  4) 施設URL   http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/31858.pdf

(1)衣浦東部浄化センター見学
    施設責任者の方から、プロジェクターを使用し施設の概略説明をしていただきました。
    衣浦東部流域下水道は、愛知県で6番目の流域下水道として平成8年4月に供用開始し、碧南市、高浜市および安城市の一部を処理区域とした汚水処理を行っており、流入汚水量の増加に合わせ浄化センターの施設の増設を行っているとのことでした。
    また中央管理室では施設の監視状況を説明していただき、施設内では汚水の各処理工程を直接見学しました。

工場の概要説明

(2)下水汚泥燃料化施設
    衣浦東部浄化センターに設置されている下水汚泥燃料化施設は中部地方初として平成24年4月から施設(炭化炉)の供用を開始されました。
    下水汚泥燃料化施設では、当浄化センター、および他地区で下水を処理する過程から発生した汚泥を乾燥・炭化することで下水汚泥炭化燃料(炭化物)として再生します。
    約100t/日(約33,000t/年)の汚泥を処理し、炭化物を約8t/日(年間約2,700t)製造する能力を有しています。
    下水汚泥は大量の水分や有機物を含むため、一般的に容積を減らすためには焼却処分を行い、廃棄物として焼却灰が発生します。
    下水汚泥燃料化施設では下水汚泥を乾燥して容積を小さくし、さらに有機物を炭(エネルギー)として残すため、炭化物を発電用燃料として再利用することが出来ます。

設備説明

製造された炭化物は、隣接する中部電力(株)碧南火力発電所へ全量運搬され、同発電所で石炭と混合されて発電に利用されます。
  この施設は、DBO方式*として、20年間の事業運営を行っています。
 

 *DBO方式:PFI事業者に設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の所有、資金の調達については公共側が行う方式     (会社案内パンフレットより)

3.おわりに

 本施設で製造した下水汚泥炭化燃料を発電に使用することは再生可能エネルギー導入への促進となり、石炭使用量(標準家庭1,270世帯分/年)および温室効果ガス(CO2換算約4,000t/年)の削減が可能であるといわれています。
 東日本大震災後の原子力発電所稼働停止に伴い、比較的低コストで安定的に電力供給できる石炭火力発電所が再び注目されており、温室効果ガスの削減に向けた取り組みは今後一層注目されると考えます。 このような時節に、下水汚泥燃料化施設を見学することができ、参加した方々は満足されたのではないかと思います。

 最後に、お忙しい中、見学の説明をして頂きました愛知県衣浦東部浄化センターおよび下水汚泥燃料化施設責任者の方々に感謝申し上げます。

以 上

浄化センター玄関前で見学参加者集合写真
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「再生可能エネルギーとその利用技術」

活動名「再生可能エネルギーとその利用技術」

講師
福田 一成 講師
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー マーケティング本部 部長
実施日平成27年(2015年)10月1日(木)13:00~16:00
場所日本ガイシフォーラム 第一研修室 (日本ガイシホール東隣 旧サン笠寺)
 名古屋市南区東又兵ヱ町5-1-16
参加者20名
主催計装士会
協賛(一社)日本計装工業会
報告者中部・北陸地区幹事 柏原 達司
はじめに

  中部・北陸地区では平成27年度の上期活動として、上記の勉強会を開催しました。
以下、概要をご報告いたします。

講演内容について

 ①. 再生可能エネルギーとは
    ・再生可能エネルギーの定義・意義
    ・我が国の再生可能エネルギー推進の歴史
    ・今後の導入と技術開発の見通し
 
 ②. 各種再生可能エネルギーの特徴と課題
 
 ③. 再生可能エネルギー利用技術
 
 ④. 欧州最新事例
    ・リヨンスマートコミュニティ実証事業
    ・ドイツにおける太陽光
    ・風力大量導入エリアでの需給制御

講習風景
所 感

 あいにくの雨にもかかわらず、皆さん参加していただきありがとうございました。
 「2030年度長期エネルギー需給見通し」については経済産業省より発表され、皆さんも関心をもたれたのではないかと思います。
 東日本大震災に端を発したわが国のエネルギー自給率の低下を、東日本大震災以前を上回る水準まで改善することを目指していく上で、再生可能エネルギーは、原発依存度を下げながら目標を達成するためには欠かすことの出来ない技術であり、各種再生可能エネルギー利用技術の特徴、及びそれぞれの技術が抱える課題について解説していただきました。
 欧州最新事例の「リヨン・コンフルエンス地区スマートコミュニティ実証事業」の視察状況については、国内でも新しいまちづくりとして各所にて取り組みが進む「スマートコミュニティ構想」に関して参考になりました。
 太陽光に偏った再生可能エネルギー導入から、自然環境に左右されない多様な技術による需給の確保と、より一層の省エネルギーの進展に伴うこれからのエネルギー環境の変化に思いを馳せつつ有意義な講義を受けることが出来ました。
 講師を引き受けていただきました福田一成様には、今後も健康に留意しつつ更にご活躍されますことを願い、改めまして御礼を申し上げます。ありがとう御座いました。

以 上