高砂熱学工業株式会社 吉川 弘信
1.はじめに
私の趣味で、現在まで続いている1つにフライフィッシング があります。30代前半から始め、もう20年以上経ちます。 フライフィッシング暦の一部をご紹介させていただきます。
はじめるきっかけはテレビで見たフライフィッシングでした。渓流の綺麗な水で釣りをする。川の中に立ちこんで釣りをするのが気持ちよさそうで、いつかやってみたいという思いがありました。
釣りそのものは小学生の頃から親しんでいました。生まれが埼玉県蓮田市というところで、元荒川、綾瀬川という2つの川流れており中流域であったため、コイ、フナなどを釣りしていた時期がありました。ミミズや練り餌などのエサで釣っていたのを覚えています。
2.フライフィッシング
社会人になり、仕事の同僚でフライフィッシングをやっているN氏に頼み込んでフライフィッシングの手ほどきを受けました。フライ(毛ばり)は非常に軽いため、釣り糸(ライン)自体の重さと竿のしなりでポイントに運ぶ。そのためキャスティングを習得する事からはじまります。
ラインを前後に振り、勢いと方向性を付け投げる「オーバーヘッドキャスト」、頭上後方までゆっくりロッドを立てた後前に振り、水面をラインが転がるようにして投げる「ロールキャスト」を習得しやっと渓流釣りデビューの準備が整いました。釣り道具はN氏から借用しました。N氏からいつまで続くか分からないから急いで購入する必要はないという配慮でした。
N氏が最初に連れていってくれた場所は、東京都あきるの市トーマス・ブレークモア記念社団養沢毛鉤専用釣り場でした。
管理釣り場というところで、自然渓流にイワナ、ヤマメ、ニジマスを放流しており、1日券を購入し釣りをする場所です。管理釣り場にもいろいろなスタイルがあり、自然渓流を岩で区切り魚を放流しているところや、池に魚を放流しているところもあります。養沢毛鉤専用釣り場は自然渓流を利用しているため清涼感、解放感に満ちており、自身が要望していた釣り場でした。ここでいっぱい釣れた事が20年以上続くきっかけとなりました。
※この後、フライフィッシングの道具を1式購入しました。
3.フライタイイング
フライフィッシングの楽しみは投げる、釣る以外に、フライを作る(タイイング)醍醐味があります。自分で作ったフライを魚がエサだと思って食らいつく。これがたまらなく面白いのです。
材料は針と糸、いろいろな鳥の羽や、鹿の毛などです。バイスとよばれる器具で針を固定し、針に毛を巻き付けていきます。
フライは模す虫により材料を変えます。皆さんがフライでイメージするのは羽虫で水面に浮かぶものだと思います。
実はフライは水上を飛ぶ羽虫だけでなく、水生昆虫であったり小魚なども模して作ります。釣り方もフライを水面に落とす、水中を流す、魚や水生昆虫が泳いでいる様に水中を引っ張るなど多様な釣り方があります。
4.ロッドビルディング
凝り性なので、フライロッドも自分の好みに合わせ作った事があります。作るといっても、パーツを購入して組み立てるイメージです。渓流釣りから湖の釣りまでカバーしようとすると1本のフライロッドでは足りなくなってきます。長さや固さを釣り場に合わせ用意する事になりますが、完成品を購入すると高額のため自分で作ってしまえば安価になるという思いからです。
パーツ
・ブランク(竿の棒の部分、2本継ぎ~4本継ぎが多い)
素材:カーボン、グラスファイバー、竹
・ガイド(フライラインが通過する金属のコイル)
・コルクグリップ(持つところ)
・リールシート(リールを竿に固定する部分)
道 具
・ロッドモータ
ガイドをブランクに糸で巻き止めた後、ウレタンでコーティングし乾燥させる際に使用します。
・スレッド(糸)
好みの色を使います。
6.最後に
渓流釣りの爽快感を求めた事からフライフィッシングを始め ましたが、フライフィッシングでもの作りする奥深さも知る事もできました。
最近は老眼のため、毛ばりの穴に糸を通すのが困難になってきていますが、できる限り続けていきたいと思っています。皆さんも日頃のストレス発散につながる趣味を持たれる事をお勧めします。
【執筆者紹介】
吉川 弘信(よしかわ ひろのぶ)
高砂熱学工業(株)東京本店
電気計装部 計装技術課 担当課長